皆さん、明けましておめでとうございます。

昨年中に病床の適正化や電子カルテ導入という大きな事業を終えて、平成29年の病院を取り巻く状況は、来年に控えた医療・介護報酬同時改定を前に「嵐の前の静けさ」といったところです。おそらく社会保障費を抑制するために、入院患者さんの自己負担増や介護保険の給付制限など、いずれも利用者側に厳しい改定が予想され、病院への影響も自ずと大きなものとなるでしょう。

直ちに想定される影響としては、入院期間の短縮が更に進むことと、地域で対応できない「認知症高齢者」の病院に対するニーズが増えるということが挙げられます。そのために、受け皿不足にある地域との調整力や、高齢患者さんの身体合併症への対策は差し迫った課題になります。また当院固有の事情としては、医師を含む専門職のマンパワーの確保や、地域からのニーズの高い「発達障害」や「依存症」への対応も同時に考えていかなければなりません。

今年1年は、こういった予想される荒波を睨みながら、能動的に体制を整える1年にしましょう。地域ケアセンターの更なる活性化、院内の疾患別サポートチームや入院パスの整備、移設される老健との相乗効果を生み出すための体制作り、そして何よりも病院全体の魅力作りといった懸案が山積みです。

皆さんのアイディア、出来ること、やってみたいことは何でしょうか?

常に病院の基本方針を忘れずに、受け身ではなく自発的に考えて行動できる職場になることを願っています。手始めに、来年度の病院目標は、所属長全員で考えてみることを計画してみました。来年の今頃には、「未来に向けて貴重な準備ができたなあ」と振り返ることができるような1年にしましょう。今年1年もどうぞ宜しくお願いします。

2017.1.4